
内外陣境彫刻欄間について
昭和60年の本堂再建以来、一乘院が長年温めてきた欄間建立の願いは、バリ島との尊いご縁によって実を結びました。
世界的な木彫技術を受け継ぐ職人の手によって刻まれた十三仏と、その背景に広がる五大思想や菩提樹の森には、真言密教の教えと自然への畏敬、そして祈りの心が息づいています。
欄間建立に至る歴史や制作の歩み、意匠に込められた思想と願いを、七章にわたって詳しくご紹介いたします。→一乗院の小話
一乘院の祈りの象徴ともいえる欄間の世界を、どうぞごゆっくりご覧ください。

【不動明王】
(初七日)御縁日28日
真言「ノウマクサンマンダ バザラダン センダマカロシヤダ ソハタヤ ウンタラタ カンマン」
不動明王【ふどうみょうおう】
密教の最高至上仏である大日如来の化身とされ、右手に人間の煩悩や悪しき心を断ち切る倶利伽羅剣(くりからけん)を持ち、左手には正しい道からが外れそうな人を縛り上げて救い出すための羂索(けんじゃく)を持ち、忿怒の相をもって菩提心をおこさせ悪を断ち善を修し、天地眼にてあらゆる場所を見守り、救い漏らしがないように大智恵を得て成仏させる明王の中心の仏。
【釈迦如来】
(二七日)御縁日8日
真言「ノウマクサンマンダ ボダナン バク」

釈迦如来【しゃかにょらい】とは、衆生を救うため、人間の姿としてこの世に現れた仏教の開祖である釈尊(ゴータマ・シッタールダ)のことである。
衆生世界にて実際に仏教の教えと説き導いてくれた唯一の仏である。また、釈迦如来が入滅された後、56億7,000万年後に現れる仏が弥勒菩薩である。
真言宗開祖弘法大師空海は、承和2年(835)3月21日に入定(永遠の瞑想に入ること)された際、「自分はこれから弥勒菩薩がいる兜率天に上り、弥勒菩薩のそばでお仕えする、そして56億7,000万年後に弥勒菩薩がこの世界を救うために現れるとき、自分も一緒に下生して人々を救う手助けをする」(御遺告)と後世に残したとされている。
【文殊菩薩】
(三七日)御縁日25日
真言「オン アラハシャノウ」

文殊菩薩【もんじゅぼさつ】とは智慧を司り、すぐれた智慧により衆生を導く菩薩のこと。
右手に持つ鋭い剣は人々の心の迷いや、誤った考えを断ち切るための智慧の剣である。釈迦如来の脇侍として慈悲行を象徴する普賢菩薩と一対となることが多く釈迦、文殊、普賢と合わせて釈迦三尊と呼ばれる。
【普賢菩薩】
(四七日)御縁日14日
真言「オン サンマヤ サトバン」

普賢菩薩【ふげんぼさつ】とは理智(正しい理性)と実践(行動)を司り慈悲を司り大悲(無限で絶対的な慈悲の心)の行を積み重ねている仏である。
文殊菩薩と共に釈迦如来の脇侍として信仰されている。
【地蔵菩薩】
(五七日)御縁日24日
真言「オン カカカビ サンマエイ ソワカ」
地蔵菩薩【じぞうぼさつ】は、剃髪をし質素な袈裟を身につける修行僧の姿をしている。右手に錫杖(しゃくじょう)、左手には宝珠(ほうじゅ)を持ち人々の苦しみを取り除き、智慧や幸福を授けてくれる仏。
【弥勒菩薩】
(六七日)御縁日5日
真言「オン マイタレイヤ ソワカ」
弥勒菩薩【みろくぼさつ】は釈尊入滅後の56億7000万年後に現れ、悟りを開かれ我等衆生を導き救うとされる未来仏。
【薬師如来】
(七七日)御縁日8日
真言「オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ」
薬師如来【やくしにょらい】とは、種々の病苦を癒すなどの誓いを立て、衆生を病気や苦しみから救い、現世の願いを叶えてくれるとされる仏。左右いずれかの手に薬壺(やっこ)を持っている。
【観音菩薩】
(百か日)御縁日18日
真言「オン アロリキャ ソワカ」
観音菩薩【かんのんぼさつ】とは衆生の声を聴き、さまざまに姿形を変えあらゆる願いに応え救済する慈悲の心を持つ菩薩であり、阿弥陀如来の脇侍である。観音菩薩が手に持つ蓮華は生きとし生けるものが本来持っているはずの清らかな心を洗わしている。
【勢至菩薩】
(一周忌)御縁日23日
真言「オン サンザクサク ソワカ」

勢至菩薩【せいしぼさつ】とは光明智慧第一の菩薩といわれ、智慧の光で衆生を照らし三途を離れさせるこの上ない力を持っているといわれる菩薩。菩薩の中で最も力があるとされている。観音菩薩と対になる阿弥陀如来の脇侍である。
【阿弥陀如来】
(三回忌)御縁日15日
真言「オン アミリタ テイセイ カラ ソワカ」
阿弥陀如来【あみだにょらい】とは信心の篤い者達をあたたかく迎えてくれる、西方極楽浄土の仏である。観音菩薩、勢至菩薩という二人の菩薩を脇侍に従い、亡くなった方を迎えに来てくれる(来迎)と信仰されている。
【阿閦如来】
(七回忌)御縁日4日
真言「オン アキシュビヤ ウン」
阿閦如来【あしゅくにょらい】とは何事にも動じない強い心を衆生に授け、菩提心という悟りを求める心を起こす仏。薬師如来と同体として信仰されている。
【大日如来】
(十三回忌)御縁日28日
真言「オン アビラウウンケン バザラ ダトバン」
大日如来【だいにちにょらい】とは、宇宙そのもの、宇宙の全て、神羅万象(しんらばんしょう)であるとされ、いのちと光を象徴する仏である。他のあらゆる仏は大日如来の化身とされ、この世の最高位の存在である。
【虚空蔵菩薩】
(三十三回忌)御縁日13日
真言「ノウボウ アキャシャ キャラバヤ オンアリキャ マンボリ ソワカ」
虚空蔵菩薩【こくうぞうぼさつ】とは広大無辺でゆるぎない福徳や智慧を司り、衆生にあたえる菩薩。右手に剣、左手に如意宝珠を持つ姿で、求聞持法という記憶力増進の行法の本尊である。


